毎月の電気料金の明細に「再生可能エネルギー発電促進賦課金」という行があります。2026年度の単価は1kWhあたり4.18円。2026年5月の検針分から2027年4月の検針分まで適用されます。前年度の3.98円から0.20円上がり、制度開始以来はじめて4円を超えました。
年間の電気料金が2,000万円を超える施設では、単価差から計算すると年間で数十万円単位の増加になります。しかも賦課金は、電力会社を替えても契約プランを見直しても単価が変わりません。
この記事では高圧受電の大規模施設を前提に、負担額の出し方、減免制度の可否、実際に効く打ち手を順に整理します。
再エネ賦課金は、再生可能エネルギーで発電された電気の買取費用を、電気を使うすべての需要家で分担する仕組みです。単価は国が年度ごとに決め、全国一律で適用されます。
資源エネルギー庁が公表している推移では、制度が始まった2012年度は0.22円/kWhでした。2023年度は国の負担軽減措置で一時的に1.40円まで下がりましたが、措置の終了後は2024年度3.49円、2025年度3.98円と戻り、2026年度が4.18円です。
単価は契約先や料金プランに関係なく適用されます。
再エネ賦課金は、使用電力量(kWh)に単価を掛けた金額です。契約電力を下げても、力率を改善しても、賦課金は1円も減りません。
高圧受電の請求は、大きく次の3つで構成されています。
デマンド制御やピークカットで効くのは、このうち基本料金です。契約電力が下がっても、使う電気の総量が変わらなければ賦課金はそのままです。逆に使用電力量そのものが減れば、電力量料金と燃料費調整額と賦課金が同時に減ります。
総額を見たい場合は、同じ合計に4.18円を掛けます。
負担の重さを決めるのは稼働時間です。契約電力が同じでも、日中だけ動く施設と24時間動き続ける施設では、年間に買う電気の量が大きく違います。
病院・介護施設・物流センターのように昼夜を問わず動く施設は、賦課金と電力量料金の比重が高く、契約電力を見直しても手応えが薄くなります。反対に、日中だけ負荷が跳ね上がる施設は基本料金の比重が高く、ピークを抑える対策がよく効きます。
再エネ賦課金には減免制度がありますが、対象は電気の使用原単位が国の基準値を超える事業に限られ、病院・ホテル・商業施設・オフィスビルは通常、該当しません。
認定を受けるには、次の4つをすべて満たす必要があります。申請する事業の年間電気使用量が100万kWhを超えること、電気の使用原単位が国の基準値を超えること、その事業の使用量が事業所全体の過半を占めること、原単位の改善に取り組んで状況を公表すること、の4点です。
可否を分けるのは条件2です。原単位は「年間の電気使用量(kWh)÷ 売上高(千円)」で計算します。2026年度の適用分では基準値が4.96とされ、売上高1,000円あたり4.96kWhを使う水準です。電炉や電解のように、電気を原料に近い形で使う事業を想定した基準です。
年間の電気料金が数千万円の施設でも、売上高との比で見れば原単位はこの水準に遠く及びません。減免率は製造業で最大8割または4割、非製造業で4割または2割。申請は毎年11月1日から11月30日までに国の減免認定申請システムから行います。
単価が選べず、減免も届かない以上、賦課金を減らす方法は「電力会社から買うkWhを減らす」ことに限られます。
いずれも電気料金の削減としては意味のある打ち手です。効く場所が賦課金ではない、というだけです。
大規模施設で使用電力量が集中しているのは、多くの場合、空調と熱源です。設定温度の上げ下げでは限界がありますが、機器の運転状態を細かく見て、必要のない稼働を専用システムで自動的に抑えれば、使い勝手を変えずに使用電力量を削れます。
当社が提供しているのは、特許を取得した制御方式による省エネシステムです。電気工事士資格を持つ自社スタッフが施工まで担当し、外部委託は行いません。導入実績は約3,500社・12,000施設、稼働実績は20年以上。削減できた電気料金の範囲内でお支払いいただくため、初期費用は0円です。
使用電力量が減れば、CO2排出量も一緒に減ります。削減量は数値で報告しますので、Scope2の算定にも使えます。施設規模ごとの目安は次のとおりです。
| 施設 | 年間電気料金 | 削減額の目安 | CO2削減量 |
|---|---|---|---|
| 介護施設・小規模病院 | 1,200万円前後 | 年 70〜120万円 | 約15〜25t |
| オフィスビル・市役所 | 2,000〜3,000万円 | 年 150〜300万円 | 約30〜60t |
| 総合病院・ホテル | 3,000〜5,000万円 | 年 250〜450万円 | 約50〜90t |
| 工場・大型商業施設 | 5,000万円以上 | 年 400〜720万円 | 約80〜150t |
省エネの提案を受ける前に、次の4点を整理しておくと判断が早くなります。
単価は国が全国一律で定めているため、どの電力会社と契約しても同じです。切り替えで動くのは電力量料金の単価だけです。
固定価格買取制度の買取期間が順次終了するため、いずれ減少に転じると見込まれています。ただし時期の見通しは公表されておらず、当面は上昇を前提に予算を組むのが安全です。
ゼロにはなりません。かからないのは自家消費した分だけで、買った分には引き続きかかります。
年間の電気使用量と売上高が分かれば、原単位(kWh ÷ 売上高千円)を計算して基準値と比べられます。要件と基準値は年度ごとに見直されるため、申請の際は国の最新の公表資料で確認してください。
2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhとなり、制度開始以来はじめて4円を超えました。単価は選べず、減免も電気を原料のように使う事業に限られるため、賦課金は交渉できない固定費に近い性格を持っています。
それでも負担額は動かせます。賦課金は使用電力量に比例するため、買う電気の量が減れば賦課金も減るからです。まずは直近12か月分の明細を揃えてください。削減見込み額とCO2削減量の試算は無料でお出しします。