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病院の電気代を下げる方法|空調を止めずにピークを抑える仕組み

2026/07/10
記事

病院の電気代の請求書を見て、「もう削るところがない」と感じている施設管理者の方は多いと思います。照明はLEDに替え、使っていない部屋の空調は切り、職員にも節電を呼びかけた。それでも請求額はほとんど変わらない——。

実はこれは、病院という施設の性質上、当然のことでもあります。病院は24時間365日稼働し、病棟の空調も、手術室の設備も、医療機器も、患者さんの安全のために止めることができません。「こまめに消す」タイプの節電が、そもそも効きにくい施設なのです。

この記事では、電気を消さずに、むしろ院内環境を落とさないまま電気代を下げるための考え方を、施設管理者の視点で整理します。特に、多くの解説記事が触れていない「基本料金の仕組み」と「空調を止めずにピークだけを抑える方法」を中心に、具体的にお伝えします。

なぜ病院の電気代は下げにくいのか

まず、病院で電気が何に使われているかを押さえておきます。一般に、医療機関の消費電力は空調が約35%、照明が約33%を占め、この2つで全体の約7割にのぼるとされています。残りが医療機器やエレベーター、給湯などです。

この内訳が示すのは、「電気を食っている主役は空調と照明だが、そのどちらも病院では止めにくい」という現実です。照明は患者さんの安全と療養環境に直結し、空調は感染対策・室温管理の観点から一定の水準を保たなければなりません。オフィスのように「昼休みは消灯」「終業後は空調オフ」というわけにはいかないのです。

そのうえ病院は、多くが高圧電力(契約電力50kW以上)で受電しています。この高圧電力の料金体系こそが、電気代が下がりにくいもう一つの理由になっています。

「電気を消す」だけでは基本料金は下がらない

高圧電力の電気料金は、大きく「基本料金」と「電力量料金(使った分)」の2つに分かれます。多くの方が節電で減らそうとしているのは後者の電力量料金ですが、実は請求額を大きく左右しているのが前者の基本料金です。

基本料金は、ざっくり言うと「契約電力 × 単価」で決まります。そしてこの契約電力は、過去1年間で記録した最大デマンド値——30分ごとに計測される平均使用電力のうち、最も高かった値——によって自動的に決まる仕組みになっています。

つまり、1年のうちたった30分、たまたま多くの設備が同時に動いてピークが跳ね上がっただけで、その値がその後1年間の基本料金の基準になってしまうのです。真夏の昼下がり、全病棟の空調がフル稼働し、そこへ医療機器やエレベーターの使用が重なった一瞬——その瞬間が、1年分の基本料金を押し上げます。

ここが重要な点です。地道な節電で電力量料金を少し減らしても、この「年に一度のピーク」を放置している限り、基本料金は下がりません。病院の電気代を本質的に下げるには、ピーク電力(デマンド)そのものを抑えるという発想が必要になります。

空調を止めずに、ピークだけを抑える

「ピークを抑えろと言われても、空調は止められない」——その通りです。だからこそ、人の手による我慢の節電ではなく、設備側の制御でピークを平準化するアプローチが有効になります。

ポイントは、空調が常に全力で動き続けているわけではない、という事実です。室温が設定値に達したあとも、多くの空調は「効かせすぎ」の状態でコンプレッサーを回し続けています。この無駄な稼働を、専用システムが室温を監視しながらごく短い間隔で自動調整すると、体感温度をほとんど変えないまま消費電力のピークを削ることができます。

具体的には、複数の空調を一斉に全開にするのではなく、システムが状況を見て稼働をわずかにずらし、瞬間的な電力の山をならしていきます。患者さんや職員が「暑くなった」「寒くなった」と感じる前に微調整を繰り返すため、療養環境を犠牲にしません。人が設定温度をいじって我慢する節電とは、根本的に発想が異なります。

当社が提供しているのは、まさにこの「止めずにピークを抑える」ための専用システムです。特許を取得した制御方式で、電気の質や院内の快適性を保ったまま、契約電力の基準となるデマンドのピークを継続的に抑制します。これにより、基本料金と電力量料金の両方に効いてきます。

病院の規模別に見た削減の目安

実際にどのくらい下がるのかは、施設の規模と電気の使い方によって変わります。当社がこれまでに導入した施設のデータをもとにした目安が、次のとおりです。

  • 介護施設・小規模病院(年間電気料金1,200万円前後):年間の削減額の目安は70〜120万円、CO2削減量は約15〜25トン
  • 総合病院・ホテル規模(年間3,000〜5,000万円):年間の削減額の目安は250〜450万円、CO2削減量は約50〜90トン

年間の削減実績は、施設規模により70万円から720万円まで幅があります。ここで見落とされがちなのが、電気代の削減がそのままCO2排出量の削減として数値化できる点です。使う電力を減らせば、それに対応する分だけCO2排出量も減ります。当社では、削減できたCO2の量を年間数十トン単位で報告書の形でお出しできるため、脱炭素目標やサステナビリティ報告のための数値づくりにも、そのまま使えます。多くの節電記事がここまでの数値化に触れていないのは、実際の導入データを持っていないと算出できないからです。

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電気料金の明細をご用意いただければ、年間の削減見込み額とCO2削減量を算出してご提示します。ご相談だけでも歓迎です。

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初期費用0円で始められる仕組み

「設備を入れるとなると、まとまった初期投資が必要なのでは」という不安は、病院の稟議では特に大きな壁になります。当社の場合、この専用システムの導入は初期費用0円で始められます。

仕組みはシンプルで、削減できた電気料金の範囲内でシステムの費用をお支払いいただく形です。つまり、下がった電気代の一部を原資に充てるため、持ち出しでの先行投資が発生しません。効果が出た分から支払うため、「導入したのに思ったより下がらなかった」というリスクを施設側が抱え込まずに済みます。

導入前に確認しておきたいこと

省エネシステムやデマンド制御の導入を検討する際、施設管理者として確認しておくとよい点をいくつか挙げておきます。宣伝としてではなく、後悔しない選び方の助言として読んでいただければと思います。

  • 誰が施工するのか:電気設備に手を入れる以上、施工の質は安全性に直結します。工事を外部業者に丸投げする会社もあるため、電気工事士の資格を持つ自社スタッフが施工まで一貫して担うかどうかを確認してください。当社は外部委託せず、自社スタッフが施工まで責任を持ちます。
  • 院内環境への影響:ピークを抑える制御が、室温や医療環境にどう影響するのかを事前に説明してもらいましょう。「快適性は保てる」という言葉だけでなく、どんな仕組みでそれを実現するのかまで聞くことが大切です。
  • 効果の測定方法:導入後に「本当に下がったのか」を確認できる仕組みがあるか。削減額やCO2削減量を数値で報告してもらえるかを確認しておくと、院内での説明にも使えます。
  • 契約の考え方:初期費用や支払いの条件が、削減効果とどう連動しているのかを明確にしておきましょう。

まとめ

病院の電気代が下がりにくいのは、担当者の努力が足りないからではありません。24時間止められない施設という性質と、ピーク(デマンド)で基本料金が決まる高圧電力の仕組みが、手作業の節電だけでは限界を生んでいるためです。

だからこそ、電気を消して我慢するのではなく、空調を止めずにピークだけを自動で抑える——という設備側からのアプローチが効いてきます。しかも初期費用0円で始められ、削減額とCO2削減量を数値で確認できるなら、稟議も通しやすくなるはずです。まずは今の電気料金明細をもとに、自院でいくら下がるのかを把握するところから始めてみてください。

この記事を書いた人
株式会社Media Japan エネルギーソリューション担当
電気工事士資格を保有し、大規模施設への省エネシステムの導入から施工までを担当しています。記載の削減実績・目安額は、当社が実際に導入した施設のデータにもとづいています。個別の施設における削減額は、電気料金明細をもとに無料で試算いたします。
株式会社Media Japan/東京都豊島区東池袋1-25-6 PMO池袋2階
TEL 03-5985-5056 MAIL info@mediaj.jp
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