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高圧電力の基本料金を下げる方法|契約電力の決まり方から解説

2026/08/01
記事

「電力会社を切り替えたのに、思ったほど請求額が下がらなかった」——高圧電力で受電している施設のご担当者から、よくうかがう話です。

単価は確かに下がったはずなのに、請求書の総額はさほど変わらない。その原因の多くは、電気料金のうち基本料金と呼ばれる部分にあります。ここは、電力会社を変えるだけでは動きにくい構造になっているからです。

この記事では、高圧電力の基本料金が何によって決まっているのかを整理したうえで、実際に下げるための手段を、費用の考え方まで含めて具体的に解説します。年間の電気料金が2,000万円を超えるような施設のご担当者を想定した内容です。

高圧電力の基本料金は、何で決まっているのか

高圧電力の電気料金は、大きく「基本料金」と「電力量料金(使った分)」に分かれます。このうち基本料金は、おおよそ次の式で決まります。

  • 基本料金 = 基本料金単価 × 契約電力 × 力率による割引・割増

節電の努力が反映されるのは、多くの場合「電力量料金」のほうです。基本料金は使用量とは別の理屈で決まるため、こまめな節電を積み重ねても、そのままでは動きません。

契約電力は「過去1年でいちばん高かった30分」で決まる

高圧受電の契約電力は、多くの場合実量制という方式で決まります。これは、30分ごとに計測される平均使用電力(デマンド値)のうち、直近1年間で最も大きかった値がそのまま契約電力になる仕組みです。

ここが重要な点です。1年のうちたった30分、たまたま多くの設備が同時に動いてピークが跳ね上がっただけで、その値がその後1年間の基本料金の基準になり続けます。夏の朝、空調が一斉に立ち上がった数十分。あるいは生産設備の立ち上げが重なった瞬間。その一瞬が、12か月分の基本料金を押し上げます。

逆に言えば、そのピークを抑えられれば、基本料金の引き下げにつながります。しかも基本料金は毎月かかるものですから、効果は一度きりではなく12か月にわたって効き続けます。

もう一つの要素、力率

もう一つ、見落とされがちなのが力率です。力率とは、供給された電力のうち実際に仕事をした電力の割合を示す数値で、設備の使われ方によって変動します。

多くの電力会社では基準となる力率を85%に置き、これを上回れば1%ごとに基本料金が1%割引され、下回れば1%ごとに割増される、という扱いが一般的です。つまり力率が低いまま放置されている施設は、同じ電気を使っていても基本料金だけを多く払っていることになります。

電力会社を切り替えても、基本料金の構造は変わらない

電力会社の切り替えは、有効な手段の一つです。ただし切り替えで動くのは、基本的に単価の部分です。

先ほどの式を思い出してください。切り替えによって「基本料金単価」は変わりますが、契約電力(kW)と力率は、施設側の電気の使い方で決まっている数値なので、契約先を変えても変わりません。冒頭の「切り替えたのに思ったほど下がらなかった」という感覚は、この構造から生まれています。

裏を返せば、単価の見直しをすでに済ませた施設ほど、次に手をつけるべきなのは契約電力と力率、ということになります。

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電気料金の明細をご用意いただければ、年間の削減見込み額とCO2削減量を算出してご提示します。ご相談だけでも歓迎です。

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基本料金を下げる、3つの手段

① ピーク(デマンド)を抑えて契約電力を下げる

最も効果が出やすいのがこれです。設備の運転を止めるのではなく、ピークが立ちそうになった瞬間だけ、運転をごく短時間・小刻みに調整して電力の山をならします。

当社が提供する専用システムは、施設全体の電力を常時監視し、この調整を自動で行います。人が設定温度を我慢して下げるのではなく、システムが先回りして山の頂上だけを削るため、施設の使い方や快適性を大きく変えずに済みます。この制御方式は特許を取得しており、稼働実績は20年以上、これまで約3,500社・12,000施設に導入されています。

② 力率を改善する

力率は、進相コンデンサと呼ばれる機器の設置や調整で改善できます。ただし「コンデンサを付ければよい」という単純な話ではなく、現状の力率がどう推移しているかを計測したうえで、容量を見極める必要があります。容量が合っていないと、かえって力率が悪化することもあります。

受変電設備に手を入れる工事になるため、誰が計測し、誰が施工するのかが結果を左右します。

③ 契約そのものを見直す

実際の最大需要に対して契約電力が過大なままになっているケースもあります。過去のデマンド推移を確認し、下げる余地があれば電力会社との協議で見直せる場合があります。ただしこれは、①でピークを抑えた「後」に効いてくる手段です。ピークが高いまま契約だけ下げることはできません。

「投資回収期間」を計算しなくてよい方法もある

ここまで読んで、費用が気になった方も多いと思います。一般に、デマンドを監視するだけの装置であれば10万円〜30万円程度、設備の自動制御まで行うシステムでは30万円〜150万円程度が目安とされています。投資回収の期間としては1年〜3年程度が示されることが多いようです。

ただし、これらはいずれも「装置を購入する」ことを前提にした計算です。

当社の場合、この専用システムは初期費用0円で導入できます。削減できた電気料金の範囲内で費用をお支払いいただく形のため、持ち出しでの先行投資が発生しません。効果が出た分から支払う仕組みですから、そもそも投資回収期間という計算が必要なくなります。稟議において「回収まで何年かかるのか」という論点が消えるのは、社内の合意形成という意味でも小さくない違いです。

参考までに、施設規模ごとの削減額の目安は次のとおりです。

施設 年間電気料金 削減額の目安 CO2削減量
介護施設・小規模病院 1,200万円前後 年 70〜120万円 約15〜25t
オフィスビル・市役所 2,000〜3,000万円 年 150〜300万円 約30〜60t
総合病院・ホテル 3,000〜5,000万円 年 250〜450万円 約50〜90t
工場・大型商業施設 5,000万円以上 年 400〜720万円 約80〜150t

削減できた電力量はCO2排出量の削減としても換算できるため、年間数十トン規模の数値を、省エネ法の報告やサステナビリティ報告にそのまま活用できます。

導入前に確認しておきたいこと

基本料金の削減を提案する会社は数多くあります。契約前に確認しておくとよい点を挙げておきます。

  • 単価の話か、契約電力の話か:提案が「基本料金単価を下げる」ものなのか、「契約電力そのものを下げる」ものなのかを区別してください。効果の持続性が変わります。
  • 誰が計測し、誰が施工するのか:受変電設備に関わる工事です。電気工事士の資格を持つスタッフが施工まで一貫して担当するのかを確認してください。当社は外部委託せず、自社スタッフが施工まで責任を持ちます。
  • 費用の負担の仕方:先行投資が必要か、削減できた範囲から支払う形かで、稟議の通しやすさが変わります。
  • 削減額の根拠:見込みではなく、電気料金明細にもとづいた試算を出してもらえるかを確認してください。

まとめ

高圧電力の基本料金は「単価 × 契約電力 × 力率」で決まります。電力会社の切り替えで動くのは主に単価であり、契約電力と力率は施設側の電気の使い方で決まる数値です。切り替えを済ませてもまだ高いと感じるなら、次に見るべきはこの2つです。

特に契約電力は、過去1年で最も高かった30分のピークで決まるため、その一瞬を抑えられれば効果が12か月続きます。まずは電気料金明細を手元に、契約電力がいくらで、力率がどうなっているかを確認するところから始めてみてください。当社では無料で削減見込み額とCO2削減量を試算しますので、判断材料としてお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
株式会社Media Japan エネルギーソリューション担当
電気工事士資格を保有し、大規模施設への省エネシステムの導入から施工までを担当しています。記載の削減実績・目安額は、当社が実際に導入した施設のデータにもとづいています。個別の施設における削減額は、電気料金明細をもとに無料で試算いたします。
株式会社Media Japan/東京都豊島区東池袋1-25-6 PMO池袋2階
TEL 03-5985-5056 MAIL info@mediaj.jp
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