「見えない」を支える

「見えない」を支える

株式会社Media Japan

「見えない」を支える

再エネ賦課金4.18円時代|大規模施設が負担を下げる打ち手

2026/09/05
記事

毎月の電気料金の明細に「再生可能エネルギー発電促進賦課金」という行があります。2026年度の単価は1kWhあたり4.18円。2026年5月の検針分から2027年4月の検針分まで適用されます。前年度の3.98円から0.20円上がり、制度開始以来はじめて4円を超えました。

年間の電気料金が2,000万円を超える施設では、単価差から計算すると年間で数十万円単位の増加になります。しかも賦課金は、電力会社を替えても契約プランを見直しても単価が変わりません。

この記事では高圧受電の大規模施設を前提に、負担額の出し方、減免制度の可否、実際に効く打ち手を順に整理します。

2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWh。制度開始以来はじめて4円を超えた

再エネ賦課金は、再生可能エネルギーで発電された電気の買取費用を、電気を使うすべての需要家で分担する仕組みです。単価は国が年度ごとに決め、全国一律で適用されます。

資源エネルギー庁が公表している推移では、制度が始まった2012年度は0.22円/kWhでした。2023年度は国の負担軽減措置で一時的に1.40円まで下がりましたが、措置の終了後は2024年度3.49円、2025年度3.98円と戻り、2026年度が4.18円です。

0.22円 2012年度 ・・・ 上昇が続く 1.40円 2023年度 負担軽減措置 3.49円 2024年度 3.98円 2025年度 4.18円 2026年度 はじめて4円を超えた水準 ※ 単価は国が年度ごとに定め、全国一律で適用されます

図1:2023年度の落ち込みは国の負担軽減措置によるもので、単価の水準が下がったわけではありません。

単価は契約先や料金プランに関係なく適用されます。

高圧受電の請求では、賦課金は「使った量」にだけ比例する

再エネ賦課金は、使用電力量(kWh)に単価を掛けた金額です。契約電力を下げても、力率を改善しても、賦課金は1円も減りません。

高圧受電の請求は、大きく次の3つで構成されています。

  • 基本料金:契約電力に単価を掛け、力率で調整した額。使用量とは無関係に発生します
  • 電力量料金:使用電力量に単価を掛けた額。燃料費調整額もここに連動します
  • 再エネ賦課金:使用電力量に4.18円を掛けた額。単価は選べません

デマンド制御やピークカットで効くのは、このうち基本料金です。契約電力が下がっても、使う電気の総量が変わらなければ賦課金はそのままです。逆に使用電力量そのものが減れば、電力量料金と燃料費調整額と賦課金が同時に減ります。

今年度の増加分は、明細の使用電力量があれば計算できる

  • 直近12か月分の明細から、使用電力量(kWh)を合計する
  • その合計に0.20円を掛ける。これが単価改定による今年度の増加分です

総額を見たい場合は、同じ合計に4.18円を掛けます。

同じ契約電力でも、賦課金の負担額は施設によって大きく変わる

負担の重さを決めるのは稼働時間です。契約電力が同じでも、日中だけ動く施設と24時間動き続ける施設では、年間に買う電気の量が大きく違います。

日中だけ稼働する施設 買う量は少ない 0時 24時 24時間稼働する施設 買う量が多い 0時 24時 橙の破線=契約電力の水準(左右とも同じ)/色を塗った面積=買う電気の量 ※ 賦課金は面積に比例し、基本料金は破線の高さで決まります

図2:山の高さが同じでも、面積が違えば賦課金の負担は変わります。

病院・介護施設・物流センターのように昼夜を問わず動く施設は、賦課金と電力量料金の比重が高く、契約電力を見直しても手応えが薄くなります。反対に、日中だけ負荷が跳ね上がる施設は基本料金の比重が高く、ピークを抑える対策がよく効きます。

減免制度が使えるのは、電気を原料のように使う事業に限られる

再エネ賦課金には減免制度がありますが、対象は電気の使用原単位が国の基準値を超える事業に限られ、病院・ホテル・商業施設・オフィスビルは通常、該当しません。

認定を受けるには、次の4つをすべて満たす必要があります。申請する事業の年間電気使用量が100万kWhを超えること、電気の使用原単位が国の基準値を超えること、その事業の使用量が事業所全体の過半を占めること、原単位の改善に取り組んで状況を公表すること、の4点です。

条件1 申請事業の年間電気使用量が100万kWhを超える 事業所全体ではなく、申請する事業の使用量で見る 条件2 原単位が基準値を超える(2026年度適用分は4.96) 原単位=年間の電気使用量kWh ÷ 売上高(千円) 条件3 申請事業の使用量が事業所全体の過半を占める 複数の用途が混在している施設では届きにくい 条件4 原単位改善の取組を行い、その状況を公表する 認定は年度ごとで、毎年あらためて申請する 1つでも外れると 対象外 ※ 要件と基準値は年度ごとに見直されます。申請前に国の最新の公表資料をご確認ください

図3:判断を分けるのは条件2です。電気の使用量そのものではなく、売上高との比で見ます。

可否を分けるのは条件2です。原単位は「年間の電気使用量(kWh)÷ 売上高(千円)」で計算します。2026年度の適用分では基準値が4.96とされ、売上高1,000円あたり4.96kWhを使う水準です。電炉や電解のように、電気を原料に近い形で使う事業を想定した基準です。

年間の電気料金が数千万円の施設でも、売上高との比で見れば原単位はこの水準に遠く及びません。減免率は製造業で最大8割または4割、非製造業で4割または2割。申請は毎年11月1日から11月30日までに国の減免認定申請システムから行います。

お使いの施設で、いくら下がるか無料で試算します
電気料金の明細をご用意いただければ、年間の削減見込み額とCO2削減量を算出してご提示します。ご相談だけでも歓迎です。

サービスの詳細を見る →

賦課金の負担を実際に減らせる打ち手は、買う電気の量を減らすことだけ

単価が選べず、減免も届かない以上、賦課金を減らす方法は「電力会社から買うkWhを減らす」ことに限られます。

賦課金には効かない打ち手

  • 電力会社の切り替え:電力量料金の単価は動きますが、賦課金の単価は動きません
  • 契約電力の見直し・ピークカット:基本料金に効きます。使用量が減らなければ賦課金は同じです
  • 力率の改善:基本料金の割引に効く仕組みで、使用電力量には作用しません

いずれも電気料金の削減としては意味のある打ち手です。効く場所が賦課金ではない、というだけです。

賦課金にも効く打ち手

  • 使用電力量そのものの削減:買うkWhが減るぶん、電力量料金・燃料費調整額・賦課金が同時に下がります
  • 自家消費:発電した電気を施設内で使えば、その分は購入電力量から外れます

大規模施設で使用電力量が集中しているのは、多くの場合、空調と熱源です。設定温度の上げ下げでは限界がありますが、機器の運転状態を細かく見て、必要のない稼働を専用システムで自動的に抑えれば、使い勝手を変えずに使用電力量を削れます。

当社が提供しているのは、特許を取得した制御方式による省エネシステムです。電気工事士資格を持つ自社スタッフが施工まで担当し、外部委託は行いません。導入実績は約3,500社・12,000施設、稼働実績は20年以上。削減できた電気料金の範囲内でお支払いいただくため、初期費用は0円です。

使用電力量が減れば、CO2排出量も一緒に減ります。削減量は数値で報告しますので、Scope2の算定にも使えます。施設規模ごとの目安は次のとおりです。

施設 年間電気料金 削減額の目安 CO2削減量
介護施設・小規模病院 1,200万円前後 年 70〜120万円 約15〜25t
オフィスビル・市役所 2,000〜3,000万円 年 150〜300万円 約30〜60t
総合病院・ホテル 3,000〜5,000万円 年 250〜450万円 約50〜90t
工場・大型商業施設 5,000万円以上 年 400〜720万円 約80〜150t

導入前に確認しておきたいこと

省エネの提案を受ける前に、次の4点を整理しておくと判断が早くなります。

  • 直近12か月の使用電力量を押さえる:負担額も削減の見込み額も、この数字がなければ計算できません
  • 基本料金と使用電力量のどちらに効く提案か確認する:賦課金を下げたいなら、効くのは後者です
  • 施工を誰が行うか確認する:自社の有資格者か外部委託かで、責任の所在も工期も変わります
  • 効果の検証方法を決めておく:使用電力量とCO2削減量の報告方法を、契約前に取り決めておいてください

よくある質問

再エネ賦課金は、電力会社を替えれば安くなりますか?

単価は国が全国一律で定めているため、どの電力会社と契約しても同じです。切り替えで動くのは電力量料金の単価だけです。

賦課金の単価は、いつまで上がり続けるのですか?

固定価格買取制度の買取期間が順次終了するため、いずれ減少に転じると見込まれています。ただし時期の見通しは公表されておらず、当面は上昇を前提に予算を組むのが安全です。

自家消費型の太陽光を導入すれば、賦課金はゼロになりますか?

ゼロにはなりません。かからないのは自家消費した分だけで、買った分には引き続きかかります。

減免制度に該当するかどうかは、どこで確認できますか?

年間の電気使用量と売上高が分かれば、原単位(kWh ÷ 売上高千円)を計算して基準値と比べられます。要件と基準値は年度ごとに見直されるため、申請の際は国の最新の公表資料で確認してください。

まとめ

2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhとなり、制度開始以来はじめて4円を超えました。単価は選べず、減免も電気を原料のように使う事業に限られるため、賦課金は交渉できない固定費に近い性格を持っています。

それでも負担額は動かせます。賦課金は使用電力量に比例するため、買う電気の量が減れば賦課金も減るからです。まずは直近12か月分の明細を揃えてください。削減見込み額とCO2削減量の試算は無料でお出しします。

この記事を書いた人
株式会社Media Japan エネルギーソリューション担当
電気工事士資格を保有し、大規模施設への省エネシステムの導入から施工までを担当しています。記載の削減実績・目安額は、当社が実際に導入した施設のデータにもとづいています。個別の施設における削減額は、電気料金明細をもとに無料で試算いたします。
株式会社Media Japan/東京都豊島区東池袋1-25-6 PMO池袋2階
TEL 03-5985-5056 MAIL info@mediaj.jp
あわせて読みたい

高圧電力の電気代とCO2排出量を、同時に下げる|大規模施設向けサービス