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デマンド制御とは|契約電力を決める仕組みと導入前に確認すべきこと

2026/08/12
記事

「デマンド制御」という言葉を調べ始めたということは、電気料金の明細で「契約電力」や「基本料金」という項目が気になり始めた段階かもしれません。高圧で電気を受電している施設では、この契約電力の決まり方を知っているかどうかで、基本料金の見え方が変わってきます。

この記事では、デマンド制御がどういう仕組みなのか、どんな方式があるのか、そして導入を検討する際に確認しておきたい実務的なポイントまで、順番に解説します。

デマンド制御とは、契約電力の基準になる「30分の山」を管理する仕組み

デマンド制御とは、電力会社との契約電力を決める30分ごとの平均使用電力(デマンド値)を一定の水準以下に抑えるよう、使用電力を自動的に調整する仕組みです。高圧受電の施設の基本料金は、その月の使用量の合計ではなく、直近12か月のうちで最も高かった30分間の実績によって、以後1年間固定されます。

デマンド値は「瞬間の電力」ではなく「30分間の平均」

デマンド値は瞬間的な最大消費電力ではなく、30分間の使用量を平均した値として計測されます。そのため、一瞬だけ複数の設備が同時に動いても、残りの時間で電力を抑えられれば、その30分の平均値は下がります。デマンド制御は「瞬間を止める」のではなく「30分単位の波をならす」仕組みだと理解しておくと、どの設備を対象にすべきかが判断しやすくなります。

この30分の平均が、1年間の契約電力になる 0時 6時 12時 18時 24時 ※ 3時間ごとの平均使用電力のイメージです

図1:1日のうち突出して高い時間帯があると、そこだけで1年間の契約電力が決まってしまいます。

デマンド制御には主に3つの方式がある

デマンド制御には、担当者が警報を見て手動で操作する方式、設定した水準を超えると自動的に設備を止める方式、蓄電池や自家発電設備で電力をまかなう方式の3種類があります。それぞれ導入のしやすさと確実性が異なります。

  • 手動アラート方式:デマンド値が基準に近づくと警報が鳴り、担当者が空調や照明を調整します。比較的導入しやすい一方、休日や夜間の対応が難しく、人の判断に結果が左右されます。
  • 自動遮断方式:あらかじめ優先順位を設定した設備を、基準を超えそうになった段階でシステムが自動的に一時停止・出力調整します。24時間稼働の施設や、夜間に無人になる施設でも機能します。
  • 蓄電池・自家発電併用方式:ピークの時間帯だけ蓄電池や自家発電設備から電力を供給し、受電側のデマンド値そのものを抑えます。設備投資は大きくなりますが、稼働を止めずに済みます。

止められない設備を抱える大規模施設の多くは、自動遮断方式を軸に検討することになります。

手動アラート 担当者が調整 導入しやすい 自動遮断 無人時間帯も対応 24時間稼働向き 蓄電池併用 稼働を止めない 投資は大きめ

図2:止められない設備が多い施設ほど、自動遮断方式が候補になります。

初期費用は本当に0円なのか

削減できた電気料金の範囲内で費用を支払うスキームを使えば、施設側の初期費用を0円にすることができます。ただし「0円」が指す範囲は事業者によって異なるため、どこまでが含まれるかを確認しておく必要があります。

当社の場合、現地調査・機器・工事費までを含めて初期費用0円とし、削減できた電気料金の一部を対価としていただく仕組みにしています。削減が実現しなければ費用は発生しないため、施設側が投資リスクを負う場面がありません。デマンド制御の導入を検討する際は、「0円」に何が含まれ、何が対象外なのかを見積の段階で確認しておくことをおすすめします。

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電気料金の明細をご用意いただければ、年間の削減見込み額とCO2削減量を算出してご提示します。ご相談だけでも歓迎です。

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施工は誰が行うのか

デマンド制御機器の設置には電気工事士の資格が必要な作業が含まれるため、施工体制を事前に確認しておくことが重要です。受変電設備に接続する工事は、資格を持たない担当者が行うことはできません。

外部の協力会社に施工を委託している事業者もありますが、当社は電気工事士資格を持つ自社スタッフが現地調査から施工までを一貫して担当しています。窓口と施工者が同じであるため、工事内容の確認や、稼働中の施設で作業できる時間帯の調整がスムーズに進みます。

施設規模別に見る削減目安

デマンド制御による削減額は、施設の年間電気料金の規模によって幅があります。

施設 年間電気料金 削減額の目安 CO2削減量
介護施設・小規模病院 1,200万円前後 年 70〜120万円 約15〜25t
オフィスビル・市役所 2,000〜3,000万円 年 150〜300万円 約30〜60t
総合病院・ホテル 3,000〜5,000万円 年 250〜450万円 約50〜90t
工場・大型商業施設 5,000万円以上 年 400〜720万円 約80〜150t

導入前に確認しておきたいこと

デマンド制御を検討する際は、次の点を事前に確認しておくと、導入後のトラブルを避けられます。

  • 停止しても支障がない設備を洗い出せているか:自動遮断方式では、優先順位の設計を誤ると、必要な設備まで止まってしまう可能性があります。
  • 過去のデマンド値の推移を把握しているか:現状のピークがいつ、どの設備で発生しているかが分からないと、的確な制御設計ができません。
  • 停電を伴う工事の有無:受変電設備への接続作業では、短時間の停電が必要になる場合があります。稼働への影響が出る作業があるかどうかは、事前の現地調査で確認できます。
停止しても支障がない設備の洗い出し 優先順位の設計ミスを防ぐ 過去のデマンド値の推移の把握 ピークの原因設備を特定する 停電を伴う工事の有無 受変電設備の切り替え作業を確認

図3:この3点は、現地調査の段階でまとめて確認できます。

よくある質問

デマンド制御を導入すると、必ず契約電力は下がりますか?

過去のピークの発生状況や設備構成によって効果は異なるため、一律に保証されるものではありません。現地調査でピークの実態を確認したうえで、削減の見込みをご提示します。

導入にはどれくらいの期間がかかりますか?

現地調査から施工まで、一般的な目安として1〜2か月程度です。施設の規模や工事内容によって前後します。

デマンド値の推移は自分たちで確認できますか?

電力会社から送られる電気料金明細や、計測装置を通じて確認できます。導入前の現地調査では、この推移データをもとにピークの原因を分析します。

手動アラート方式から自動遮断方式に切り替えることはできますか?

既存の計測機器を生かしながら制御部分を追加できる場合が多く、一から機器を入れ替える必要がないケースもあります。現地調査で既存設備を確認したうえでご提案します。

まとめ

デマンド制御は、契約電力を決める30分間の山をならす仕組みであり、瞬間の節電とは考え方が異なります。制御方式には手動・自動遮断・蓄電池併用の3種類があり、24時間稼働の施設ほど自動化された方式が向いています。初期費用0円のスキームを使う場合も、その範囲と施工体制は事業者ごとに確認しておく必要があります。

この記事を書いた人
株式会社Media Japan エネルギーソリューション担当
電気工事士資格を保有し、大規模施設への省エネシステムの導入から施工までを担当しています。記載の削減実績・目安額は、当社が実際に導入した施設のデータにもとづいています。個別の施設における削減額は、電気料金明細をもとに無料で試算いたします。
株式会社Media Japan/東京都豊島区東池袋1-25-6 PMO池袋2階
TEL 03-5985-5056 MAIL info@mediaj.jp
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